なぜユーザは帳票にこだわるのか
デブサミ2日目のセッション「パネルディスカッション 帳票開発の肝」を見に行った。帳票についてすごく関心があったというより、id:GARAPONの勇姿を見に行ったのだが、図らずも(失礼)気付きを得る事ができたので書いてみたい。
セッション終了前でのこんな質問
なんでそんなに帳票にこだわるのか???
質問の内容はだいたい以下のような感じ
「なぜユーザは帳票にすごくこだわるのか?フォントとか罫線を細かく指定してやり直しを命じられることがしばしばある。開発者からしたら線がちょっと細いとか別にいいではないか、とか、こんな作業をやるリソースがあるのならもっと別の作業に注力したほうが良いシステムができるのではと考えてしまう。いったいどういう理由で、ユーザは帳票にこだわりをもっているのか?」
質問に対する回答
質問に対して以下のような回答が。
紙は神聖視される
紙という昔ながら媒体は、神聖視というか特別扱いされる傾向がある。
なるほどね、確かに現在でも公式文書は紙だしね。書き換えが効かないという特性もあるかも。
修正にかかるコストがユーザに伝わっていない
少し罫線を太くしたり、フォントを変えたりするくらいなら簡単にできる、と思われてしまい、開発者とコストに対する認識の齟齬がある。
そうそう。実際は、けっこう工程が進んでいて、不具合票の起票とか再テストとか承認レビューとかいろいろめんどくさい。
業務的なインタフェースが多彩かつユーザさんにもメンツがある
帳票は、企業内はもとより、取引先企業や顧客に送付したりする。
そこに、かっこわるい帳票を提出するのは嫌なのだと思われる。
これは超納得。開発者は、帳票設計書とか、フォームファイルとか、帳票生成プログラムとかを作っているので、帳票を自分の成果物であると錯覚してしまうんじゃないか。
しかし、実業務で印刷された現実の帳票はユーザ自身の成果物である。
もしその帳票にケチがついたら自分(ユーザ)の責任であり、SEのせいにはできない。
おしまい
自分なりに納得できる答えが聞けて、すごくスッキリ!