非機能要求グレード検討会

NTTデータ主催で、
発注者ビュー検討会に続いて、非機能要求グレード検討会というのがあるらしい。

http://www.nttdata.co.jp/nfr-grade/

ざっとみたところ

私見であるが、トップページをみたところ、

  • 非機能要件って詰めるのムズいよね
  • システムが仕上がってきて、性能測定したりしてから問題発覚するよね
  • 下手すると運用し始めてから問題になるよね
  • 顧客とベンダーいっしょに使える標準あるといいよね

というような問題意識らしい。

グレードという考え方

非機能要求グレード検討会では非機能要求の見える化と確認の手段を実現するため「非機能要求グレード」を検討しております。非機能要求グレードでは非機能要求の項目ごとにレベル付けした選択肢を提示することで、これまで受発注者の間で曖昧な表現で意識あわせをしてきた内容を明確に共有することができます。


非機能要件を合意するのは難しい。
顧客側にベテランのシステム部さんがいると相当楽だが、
必ずしもそうではない。


非機能要件は、勢いで決めると、どんどんハイレベルな要求になってしまう。

「んー、やっぱシステムが止まるのはマズイね。うん、とまっちゃダメ!」

という一方で、

「ハードにそんなお金かけれるわけ無いじゃん。」

というような、まるでとんちのような話になってしまう。


だから、グレードを決めてそれに相応の値段を付けてやれば
顧客側も決めやすいんじゃないかと思う。


たとえば、こんなかんじ。

グレード 内容 値段
24時間356日完全無停止 xxx万円
障害復旧まで10分以内 yyy万円
翌営業日までにはなんとか。。。 zzz万円


これなら無駄にハードル上げてお互いの首を絞めることも
へるんじゃなかろうか。

成果物

とりあえず今のところ、成果物として
「システム基盤の非機能要求に関する項目一覧」というのがあった。

  • 可用性
  • 性能・拡張性
  • 保守・運用性
  • 移行性
  • セキュリティ
  • 環境・エコロジー

という大項目を中項目、小項目へとブレークダウンしてある。

たとえば

「性能・拡張性」から抜粋すると

大項目 中項目 小項目 メトリクス
性能・拡張性 業務処理量 通常時の業務量 登録ユーザ数

こんなかんじ。

(いい悪いではなく)いかにもSIerっぽい仕事ではあるけど、
実際のところ受託開発やるなら避けて通れないし、
経験の浅い人間が手ぶらで突撃するよりは絶対にいいはず。
経験積んだ人でも、この5ページの表全部の観点を
クラッチで洗い出すのはたいへんだと思う。

雑感

私が穿った見方をしているのか、そこはかとなく
SIerのデフェンシブなスメルを感じ取ってしまう。


でも、今起こってる現実をなんとかしようという
気概はすごく伝わってくるような気がする。


まあなんというか、データやるじゃんよ。

追記

中の人がちゃんと書いてた。

「松竹梅ではないけれど、非機能要件をメニュー化していくつかのグレードを用意することで、『こういう目的のシステムならば、このグレードがいいのではないか』と示せるようにしていく」(NTTデータ代表取締役副社長執行役員、重木昭信氏)